妊娠と漢方薬


漢方薬を使ったら妊娠したというケースがあります。

漢方薬を飲み続けることによって体質がよくなって妊娠するのではないでしょうか。

病院の保険診療でも使うことができるようになり、積極的に漢方薬を用いている病院もあるくらいです。また、逆に全く用いない病院もあります。

漢方薬でよく用いられるのは

・当帰勺薬散(とうきしゃくやくさん)
・温経湯(うんけいとう)
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
・柴苓湯(さいれいとう)


です。

当帰勺薬散月経不順、妊娠中、習慣性流産によく用いられます。別名「安胎薬」と呼ばれます。黄体機能の改善によいとされます。

温経湯月経不順、冷え性の方に処方されます。排卵障害のある方にはいいといわれています。排卵誘発剤(クロミッド)を用いる前にこの薬を服用する場合もあります。

桂枝茯苓丸月経不順、子宮内膜症や卵巣炎などの子宮に関する病気に有効といわれています。

柴苓湯習慣流産や妊娠高血圧のときに用いられます。

基礎体温をつけてみて、グラフがきれいな二相性とならない人も当帰勺薬散などの漢方薬できれいになったという人もいます。

漢方薬はすべての人に効くというわけではありませんが、一般に排卵に障害がある人や黄体機能不全が疑われる人には、よい結果となる場合が多いといわれています。


また、男性が原因で妊娠しにくい場合でも漢方薬を用いることがあります。

よく用いられる漢方薬は

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
・八味地黄丸(はちみじおうがん)
・牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)


です。

補中益気湯乏精子症のときに用いられ、食欲不振や胃弱にいいとされます。

八味地黄丸精子無力症に有効とされ、腎機能低下にともなう性機能低下によいとされます。

牛車腎気丸乏精子症に用いられることがあり、足腰の冷えのときに用います。



漢方薬を処方するにはその人の体の状態や体質(証)を見ながらおこなうのが普通で、用いる前に漢方に詳しい医師に処方を受けることをおすすめします。漢方薬といえども薬ですので副作用のあるものがあります。

漢方薬店で相談してみるのもいいでしょう。

漢方薬は錠剤や粒剤、エキス剤がありますが、もともと漢方薬は「○○湯」というようにお湯に溶かしたり煎じたりした液体を飲むものでしたので、お湯に溶かして飲むと成分の吸収がよくなるのでいいといわれています。


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